菊地道夫 / 変わらないToday/Distribution/Kaleidoscope
 
変わらないToday
作詩/菊地道夫 作曲/岩城憲 編曲/白河匠
 
いつものように 支度をして
いつかのように 靴を履き
青空のもとへと出掛けて行く
変わらないToday
そんな日常に 飽き飽きして
誰かの元へと 会いに行く
いつものように 喫茶店に
いつかのように コーヒーを
彼女のもとへと誘われる
変わらないToday
 
そんな風景に 惚れ惚れして
静かに街を 後にする
変わらないね この情景は
いつもいつかも このままで
愛したいね いつの日も
ふところのこころ いつまでも
いつものように 支度をして
いつかのように 靴を履き
夕空のもとへと駆け抜けて行く
変わらないToday
 
そんな日常が 清々しくて
今日も一日 終わりゆく
変わらないToday
 
Kaleidoscope
作詩/菊地道夫 作曲/菊地道夫 編曲/白河匠
 
いつの日にか いつまでも
朝の太陽 見上げては
事の道理を 笑ったりして
自分自身に問いかける
カレイドスコープの あの夢の
性懲りもない 連続の中で
歌のように 流れたい
 
いつの日にか いつまでも
闇の星空 見上げては
事も無げに 泣いたりもして
自分自身を顧みる
カレイドスコープの あの夢の
性懲りもない 連続の中で
時のように 流れたい
 
カレイドスコープの あの夢の
性懲りもない 連続の中で
歌のように 流れたい
 
Distribution
作詩/菊地道夫 作曲/岩城憲 編曲/白河匠
 
口惜しい出会い さざめくこころ
至ってシンプルな 日々の情景
喧噪の只中で 揺らめき煌めき
時が過ぎ去ってゆく
都会は砂の嵐
そんな間隙のDistribution 恋して
あっという間に束の間
いたずらに世界が広がってゆく
 
素晴らしい付き合い ほころぶこころ
勇んでミラクルな 日々の風景
戦争の只中で 苛立ち逆立ち
時が過ぎ去ってゆく
世間は風に津波
そんな感動のDestination 愛して
あっという間の束の間
意味だけで世界が広がってゆく
 
そんなからくりのDistribution
都心という名の束の間
異世界の真実
いたずらに世界が広がってゆく
Distribution 不思議に
 
 
作家、詩人、シンガーソングライター、数学者。
1980年、埼玉県に生まれる。父は日本画家の菊地秀夫。
2018年、東京大学大学院数理科学研究科博士課程修了。
2010年、詩集『時空と生成』により文壇デビューを果たす。
そののち『寿』『知るということ』『大々的に白』『我道』な
どの詩集を次々とヒットさせる。
2021年、ルーヴル美術館より、偉大なる芸術家に贈られる
「アルチスト・ブリリアント」の称号を詩篇「引力」にて
授与、フランス当局より日仏文学貢献作家の認定を受ける。
2023年、詩創作30周年記念詩集『最終詩篇』を出版する。
著書は他に『菊地道夫詩集 100のポエジー』『詩の遍歴』
『規範学』『自然学』『デジタル論理学』など多数。
2017年には、岩城憲プロデュースによるCDアルバム『季節
の音』(菊地道夫作詩・作曲による音楽作品、11曲収録)を、
2023年、詩創作30周年記念CDアルバム『Distribution』を
リリースする。
現在、Michio企画会長、東京大学数理科学アドバイザー。